強酸性で悲鳴でる熱さだけど二日連続で通った「瀧乃湯温泉」
前回台湾に来た時、本当に惜しいことに前を素通りしてしまった北投温泉の瀧乃湯温泉。台湾最古クラスの公衆浴場だそうで、Wikipediaによると創業は1907年頃、1923年に当時皇太子だった昭和天皇が巡行で北投温泉に来られた際、この建物が作られたのだとか。
場所は高級温泉ホテルが立ち並ぶ、北投温泉公園のすぐ横。
ちょっと奥まったところにあるので、うっかりすると見落としてしまうこともある。
ここは男女別で、全裸で入る方式。
ひとり100元(約350円)。
ちなみにここが番台だ。
そしてお気づきの方もいるだろう。
pH値がものすごく低い。
「入っちゃって大丈夫なの?」
と一瞬心配されるほどの強酸性だ。
でもその強酸性がよくわからないほどに・・・
熱い!!!
水温は44度前後だが、湯船の中のポジションによってはそれ以上になっていそうだ。
私が入ったときは女性風呂かなり混みあっていて、2/3近くが観光客らしき人。大学生らしき若い日本人女性グループが来ていた。
その彼女たちが、あまりの熱さに「むりむりむりむり!!!」「きゃー」と叫びまくり。
そりゃそうだよなあ。
熱いというより、痛いもん。
すると地元常連さんらしき年配女性が湯船のふちに仁王立ちになって、彼女たちに英語で指導する。
・動くと熱いし、まわりの人も熱くなる
・とにかく静かに入る
・入ったら体を動かさない
・少しすると痛くなくなる
・出るときも静かにでる(他の人のため)
・熱いからといって湯船のふちで体に手でお湯をかけたりしない
とにかく「動くと痛くなる、自分もまわりも」ということらしく、自分のためにも他人のためにも静かに入り、中で体動かさず、最後静かにでていけと。
実際、決意して肩まで浸かりじっと動かないでいると、意外と大丈夫になってくる。
肌がだんだんマヒしてくるというか。
ところが誰かがすぐ横で湯に入ってきてお湯が動くと、肌にびんびん響く。
そうして、2度ほど湯に浸かり、体真っ赤になったところで退散。
入口ではやはり常連さんらしき別の年配女性に「あら、もう出ちゃうの。早いわね」と言われた。常連さんは周囲で座って体冷やしたりしながら、何度も出入りするようだ。
浴場の前にはこんな休憩スポットも。
停まっているスクーターはおそらく、常連さんが乗ってきているものなのだろう。
その翌朝、台湾滞在最終日だったのだが、宿チェックアウト前にもう一度やってきた。
ついでに、建物もちょっと探索。
奥には、今は使われていないという湯屋らしきものがあった。
古い建物がこうして残っているのはいいことだよね。歴史の証人。
午前中だったせいか、今度は地元の人だらけ。
真っ赤になった体で椅子に座り、輪になってべちゃくちゃお話ししまくっていた。
入り方を知らない観光客が押し寄せて湯船の湯をかきまわしてしまうこともないためか、前日と違いほのぼのした空気が流れている。日本語で叫んでる若い子もいないし。
自分も割と長い間湯に浸かることができ満足。
熱かったけどね。
肌は真っ赤に。
このあとしばらく、体ポカポカなままだった。というか痺れていたんだと思う。
愛嬌のある番台のおにいさん。
建物の古さにおののいて中に入れず・・・という人も多いが、ぜひ勇気を出して入ってみてほしい。タイムスリップできるから。
そして熱いから。
本当に悲鳴あげたくなるほどだから(笑)
でも次に北投温泉行ったら、また毎日通うと思う。
記事公開日:2016/03/07