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霧社事件の史跡をめぐって

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廬山温泉のすぐ近くに、霧社という小さな町がある。
その昔、台湾が日本の統治下にあった時代、霧社事件という悲惨な出来事があった場所だ。

戦後、台湾が独立した後には派出所があった場所から大量の白骨死体が掘り出され、死者の数も非常に多い。どんな事件だったのかについては、下記を読んでもらえたらと思う。

●霧社事件 - Wikipedia
●このたびのたび・霧社抗日事件・霧社事件・日本の植民地支配に対する台湾山地住民の一斉蜂起・台湾高山族の反乱

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今回、廬山温泉から、台湾東部の太魯閣に向かうバスに乗るため、霧社で一度降りることになった。なかなか来る機会があるわけでもないので、バス待ちの間史跡をめぐることに。

ちなみに霧社。
本当に霧深い街だった。

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まずはバス停からも近い、霧社事件記念公園。

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霧社セデック族のリーダー、モーナ・ルダオ像。

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毒ガスなども使われた激戦で多くが命を落とし、その後投降した200人以上の人も警察が対抗する部族に殺させたと言われている。死者数は900人以上。日本人も蜂起の最初の運動会襲撃で100人以上が死んでいる。

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霧の中をさらに歩く。

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ここが運動会襲撃事件が起こった場所。

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今は台湾電力の支所になっている。

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不法侵入になってしまいそうなので門から覗き込んだだけだが、もしかすると当時の建物なども残っているのかもしれない。

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さらにいくと霧に飲み込まれそうなのでここで引き返すことにした。

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衛生所(日本の保健所みたいなものかな)の建物の隣にも史跡がある。

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日本人の殉職者の墓だ。
その後1950年代に横貫公路の建設の際、記念碑などはとりはずされ今は基礎だけが残っているとのこと。

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その高台には多数の桜が植えられており、ちょうど花を咲かせていた。


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霧にぬれる桜の花。

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親日台湾だが、ひとつの国が隣接する国を長期にわたって支配・統治し、多数の自国民を送り込んだ歴史の中では、「ダムの建設で経済が発展した」的な美談だけではない搾取・抑圧・差別といった負の史実も当然ある。霧社事件はその代表的なものだろう。

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その後、ふたたびバス停のある街の中心地に戻ってきて

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葱抓餅など食べながらバス待ち。
どうかちゃんと乗れますように。

記事最終更新日:2016/03/07
記事公開日:2016/03/06
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