終点の清泉でバスを降り・・・
原住民族の料理が食べられる店が集まったエリアのおばさんたちの勧誘に笑顔で答えながら突き抜け・・・
後ろからついてくる犬を気にしながら吊り橋を渡り・・・
曇り空に映える満開の桜の花を見上げながら・・・
「清泉温泉って書いてあるじゃん!」と一瞬興奮するも・・・
この部落で唯一日帰り温泉に入れる施設は、バス運転手さんが言っていたように本当に閉鎖されていた。
対岸のバス停や屋台的な食堂が立ち並ぶ一角から渓流越しに見た清泉温泉の建物はこんな感じ。
真新しく見える。
どうも、過去に訪れた人のブログ記事の建物とは別のようだ。
●清泉温泉 - 温泉逍遥
●『気づけば台湾島背骨行脚 四夜連続温泉ざんまい ★清泉温泉 風光明媚なり ~ゆ~ 四湯目』 [新竹]のブログ・旅行記 by kodeyanさん
2013年4月の温泉逍遥の記事を見ると、場所は同じで、建物は全面的に建て替えられているようだ。
中に入っていないのでわからないが、渓谷に面した露天風呂は新しい建物には見当たらない。
「温泉はまだ準備ができていない」
対岸の飲食店の女性が話をしていた。
「冬はやらないの?夏だけ?」と聞いたところ「夏には入れると思う」と言っていた。
冬に営業しないなんて変だなあと思っていたんだけど、今考えたら老朽化した建物を建て替え、新しい施設はまだ稼働前ということだったのかもしれない。
何にしても2016年前半で温泉目当てに行く人がいたら、最新状況を確認してからでないと無駄足になる可能性がある。
ちなみにその少し先、張学良記念館の手前には無料で使える足湯「将軍湯」があるんだけど、ここもなんと閉鎖中。土砂崩れがあったか土砂崩れの危険性があるためということのようだ。
ただこちらは、台湾人のブログを見ると、閉鎖されているけど勝手に入って浸かっている観光客の写真と、「入る場合には上部の山に十分注意をして」的なことが書かれているので、お湯さえあれば自己責任で・・・なのかもしれない。
どちらにしてもこの時はお湯はほとんどなく、観光客も少なくてあえて敷地内に入り込む人もいなかった。
この温泉には、この地に13年幽閉されていた張学良も使っていたそう。
波乱の人生を送ってきた張学良が戦後は、こんな何もないのどかすぎる山間の部落で温泉に浸かりながら過ごしていたんだなと思うとなんとも不思議な気持ちになる。
張学良記念館の話はまた別途。
次のバスまで時間もあったので、川沿いをぶらぶら。
バス停に隣接した、原住民族タイヤル族の料理なんかも食べられる食堂というか屋台が立ち並ぶ一角。腸詰が美味しそうに焼けている。
ちょうど小腹も空いていたので、一番奥にあった店で竹筒飯を食べることにした。
その場でパカッと竹を割り、開いてくれるお店の女性。
私が日本人だと知ると、たどたどしい日本語で話しだした。本人はもちろん日本語教育は受けていない世代だが、ご両親は日本語を話せるのでその影響で覚えたとのこと。日本にも旅行で行ったことがあるそう。
裏手の川沿いにテーブルが並べられており、ここで食事ができるようになっている。
盛上っていた7~8人のグループは、台中から来た人たちとのこと。
なかはもちもち。
まわりにうすい膜が張っていた。
竹筒飯は一個70元(約245円)。
他にもいろいいろあるので、複数人でくるならここで渓流を眺めながらランチなんてのも趣あっていいだろう。
手製の小米酒や山ぶどうジュース?お酒?なども売られている。
小米酒を販売していた元気いっぱいの女性も、片言の日本語を話す。
バス停近くでうろうろしていたら、何も買い物していない客にも関わらず、わざわざ椅子を持ってきて「座って待ってなさい」と。
温泉は入れなかったけど、こんな人たちと交流できただけでも来た甲斐あったかな。